地方の空き家の活用方法。自治体からの補助金を使って空き家物件で収益を得る
空き家を活用して移住者を受け入れようという事業を行う自治体が増えています。中には、そうした事業に空き家を提供する場合に補助金が受けられる場合があります。
今回は、そうした事業を行う自治体を3つご紹介します。
目次
自治体が改修整備費用の一部を負担!長野県豊丘村
長野県南部の豊丘村では、都市部からの移住希望者から寄せられる「空き家を探している」という声に応えるために、人口を増やすための事業の一環として「空き家情報活用制度」を設立しました。
空き家の所有者と空き家に住みたい人との橋渡しを行うこの制度の中で、豊丘村は空き家を提供するために必要な改修費用を一部負担してくれます。
補助金の対象条件は、
- 「豊丘村空き家情報活用制度」の物件登録者(空き家の貸主)または利用登録者(借主)
- 空き家の改修を豊丘村内の建設業者に依頼する方
- 市町村税を滞納していない方
- (借主の場合)改修後すぐに居住できる方
の4点(貸主の場合は3点)で、すべてを満たす必要があります。
補助金の額は改修費総額の1/2で、上限が60万円と定められています。
空き家を賃貸にするための補助金を助成!宮崎県えびの市
えびの市は宮崎県、鹿児島県、熊本県の県境に位置することから、交通や経済、文化の交流拠点都市として発展が期待されている都市です。
市は移住サポートとしてさまざまな事業を展開していますが、その一つに「えびの市空き家バンク活動事業補助金」があります。
この補助金は、移住者が空き家に住むために必要な空き家の改修費用を1/2まで負担してくれる制度で、最大で40万円までと上限額が決められています。
補助の対象者は、えびの市の空き家バンクに賃貸目的で空き家を登録している所有者と、空き家の所有者から改修の承諾を得た貸借人です。
えびの市はほかにも、市内の不動産業者に賃貸契約の仲介を依頼した場合の仲介手数料を5万円まで負担する「空き家賃貸借契約支援事業補助金」を行っています。
空き家バンク登録で多くの助成制度が受けられる!山形県遊佐町
山形県遊佐町は北国としては珍しい温暖な気候と、よく肥えた土地からなる独自の風土を持つ町です。
遊佐町は町内への移住者を支援するため、また移住者の住む住居を確保するために、空き家提供者に対するさまざまな補助制度を行っています。中でも特徴的なのが、空き家バンクに登録されている空き家を町が10年間借上げ、予算の範囲内でリフォームを行い移住者に貸し出す「定住住宅空き家利活用事業(借上げ空き家リフォーム制度)」です。
空き家1軒につき350万円を上限に台所や風呂場などを修繕して、移住希望者に貸し出すシステムとなっており、所有者に負担がかからず改修することができます。
空き家所有者と空き家利用者を結ぶ補助金制度
今回紹介した3つの自治体は、移住者を増やすための対策の一環として、今ある空き家を有効活用しようとする事業に取り組んでいます。こうした自治体に空き家を提供することで、通常よりも少ない負担で空き家を改修できるだけでなく、地域社会に貢献することもできます。
空き家の活用方法についてお悩みの方は、ぜひ一度地域の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。