実家の遺品整理の手順と注意点・業者に頼んだ場合の費用相場も解説

空き家相談

実家 遺品整理

実家に住んでいる親が亡くなり空き家となった場合、例えば貸家として活用しようと考える際に気になるのが実家にある遺品です。

まだ色々な遺品が残っている場合など、どれを処分してどれを保管していいのかがわからないかもしれません。

また、処分するにしてもどのように処分して良いかわからないという人も多いのではないでしょうか?

この記事では、実家の遺品整理に関する処分方法や遺品整理にかかる費用、注意点といった点について詳しく解説します。

実家の遺品整理業者に頼んだ場合にかかる費用の目安は?

実家の遺品が非常に多く、自分たちで処分は難しいと判断した場合、遺品整理業者への依頼を考える人も多いのではないでしょうか?

しかし、遺品整理業者に依頼するとなると費用もかかるのでどのくらいの費用なのかを具体的に知りたいと思うでしょう?

ここからは、遺品整理を業者に頼んだ場合の費用などについて詳しく解説します。

(1)遺品整理とは?

遺品整理とは、その名の通り故人が残した品物を整理することを指します。

遺品には、生活用品だけではなく、仏壇や家電などあらゆるものが含まれますので、非常に多い量となることもあるのです。

実際に遺品整理の手間がかかるので、実家を空き家のまま放置しているという例も見受けられます。

できる限り生前にまとめておきなるべく荷物を少なくしておかなければ、遺品整理にかかる時間と費用が大きなものになってしまうでしょう

(2)遺品整理を行う業者はどのくらいいるの?

遺品整理の業者なんてそうそう見つからないと思っている人も多いのではないでしょうか?

実は現在、国内において遺品整理業者は1万を超えるといわれています。

一般社団法人「遺品整理士認定協会」の調べでは市場規模は5,000億円を越える規模となっており今後も規模は拡大していくとの想定です。

これは、核家族化が進んだことや高齢化社会に向かっている我が国の現状からみると不思議なことではなく、多くの人が想定していることといえるでしょう。

非常に多くの遺品整理業者がありますので、それぞれが独自のサービスを提供しています。

いくつかの遺品整理業者から選別し、自分の実家に合ったサービスを選択することも可能です

(3)中には悪徳な遺品業者もいる

想定より多くの遺品整理業者がいると感じる人も多いのではないでしょうか?

しかし、遺品整理業者の増加に伴い悪徳業者も増えているのが現状です

相場以上の金額を請求する業者や、価値のある品物や現金が見つかっても報告せず自分の懐に入れてしまう業者なども散見されます。

特に多いのが骨とう品の取り扱いです。

素人は一目見ても骨とう品の価値はわかりません。

それをいいことに、高価な骨とう品の処分費まで受け取って骨とう品業者に売却するといった例もあります。

実際、遺品整理関係の相談が国民生活センターには年間100件以上も寄せられている現状もありますので業者選びは非常に重要ということになるでしょう。

(4)広さごとにかかる遺品整理の費用はどのくらい?

では、実際に遺品整理業者に依頼した場合の費用はどの程度かかるのでしょうか?

間取りによってかかる費用の相場は下記の通りです。

単身世帯 10万円前後
3LDK程度 33万円前後
4LDK程度 40万円前後
4LDK以上 55万円前後

前述したように、遺品整理業者が多いので費用はそれぞれ異なります。

また、地域によっても費用は異なりますので最終的には業者にきちんと見積もりを取ることが必要です。

しかし、遺品整理業者の増加によって、全体的な金額は安くなっています。

以前と比較すると依頼しやすくなっているといえるでしょう。

実家の遺品整理を自分で行うにはどうすればいい?

全体的に安くなっているとはいえ、やはり遺品整理業者に依頼するとなるとまとまった費用が必要であることがわかります。

費用をなるべく抑えたいと思う人の中には自分たちで遺品整理を行おうと考える人も多いのではないでしょうか?

ここからは、自分たちで遺品整理を行う場合の準備やうまく行うコツなどについて解説します。

(1)自分で行う場合、遺品整理の準備に必要なもの

まずは、自分たちで遺品整理を行う場合に準備するものについて解説します。

引っ越しに近い作業を行いますので、ジャージなど身軽で動きやすい服装にしましょう

また遺品整理を行う際にはホコリが舞ってしまいますので、マスクなどの装備も必須です。

遺品整理を行う場合は、荷物の搬入出がありますので怪我の可能性も考えられます。

そのため、作業時には軍手を着用しての作業がおすすめです

遺品整理を行う場合、ゴミと貴重品を仕分けして整理を行います。

そのため、ゴミ袋や回収用の箱とガムテープやビニール紐などを準備しているとスムーズに梱包作業とゴミ捨てができます。

ゴミ袋は実家の自治体が取り扱っているゴミ袋を準備しましょう。

このような準備を行い、遺品作業を行うことでスムーズに遺品の搬入出を行うことができます。

(2)自分で行う場合遺品整理はどのくらいの時間がかかる?

自分で遺品作業を行う場合どの程度の日数を考えているといいのでしょうか?

遺品整理業者に依頼すると荷物の大小にもよりますが1日から2日程度で作業を完了します。

しかし、自分で行う場合はあまり慣れていない作業ですので少し時間に余裕をもってスケジュールを組むことがおすすめです

3日から5日程度で遺品整理を行うことを目指しましょう。

実家が近ければ、少しずつ遺品整理を行い無理がない範囲でスケジュールを組んで作業を行うと、そう負担にならずに遺品整理ができます。

(3)スムーズに遺品整理を行う方法

スムーズに遺品整理を行うには、綿密なスケジュールを組むことです。

また、一度実家を下見して、かんたんなものから仕分けしておくことや、目視でも廃棄する遺品を前もって把握しておくことで遺品整理を行う際に段取りよく作業ができます。

また、全ての遺品整理を自分で行おうとはせず、大きな処分品などは前もって業者に依頼しておくことでコストを最小限に抑え、スムーズな遺品整理が可能です

(4)遺品整理を行うコツは?

遺品整理を行うコツは、ゴミの廃棄日を前もって把握しておき、その日に会わせて廃棄物をまとめておきましょう。

前述しましたが遺品整理となるとどうしてもゴミが出てきてしまい、費用をかけないとなると公共のゴミ捨てを利用することになります。

ゴミ捨て日に合わせて廃棄する遺品をまとめておくと、一回でゴミの整理と搬出を行うことができますので効率的です。

また、日数をかけていいのであれば、ある程度余裕を持ったスケジュールにし、あまり日数をかけたくないのであれば、大きいゴミの処分などは業者に任せます。

そうすると、自分の都合に合わせて遺品整理を行うことができるので効率的といえるでしょう。

実家の遺品整理を行う場合の注意点は?

遺品整理は、そう頻繁に行うものではありません。

つまり慣れていない人がほとんどですので、注意点をしっかりと抑えて遺品整理を行うことで、無駄なく進めることができます。

ここからは遺品整理の注意点に解説しましょう。

(1)処分していいかわからないものは焦って捨てない

遺品整理を行っていると、この遺品は処分した方がいいのかどうかを悩むことがあります。

その際、思い切って捨ててしまうのもいいのですが、思い出の遺品となると捨てた後に後悔してしまうかもしれません。

処分していいかどうかわからない遺品についてはいったん保管しておき、少し落ち着いてからどうするかを決定しましょう

(2)バタバタのスケジュールを組まない

余裕をもってスケジュールを組みましょう。

遺品整理は何回も経験するものではありません。

遺品整理が初めてという人がほとんどではないでしょうか?

そのため、スケジュールを組んでいても、その通りに行かないことも考えられます。

タイトなスケジュールを組んでいると、うまくいかなくなった場合にすべてのスケジュールが狂ってしまいますので余裕を持ったスケジュールにしましょう

(3)隣近所に声がけを行う

遺品整理を行う場合は、家具の搬入出もあるので、少し音を立ててしまうことも考えられます。

思わぬところで近所に迷惑をかけている場合がありますので、遺品整理を行う前にご近所へ挨拶しておくといいでしょう

挨拶も行わずに遺品整理でバタバタと音を立てていると、音の苦情を受けてしまい作業が進まない可能性も考えられます。

遺品整理を行う前には隣近所へのあいさつ回りを行いましょう。

(4)ゴミの収集日をきちんと把握しておく

前述しましたが、ゴミの収集日にあわせて遺品整理を行わなければ、ゴミの収集日に再度廃棄に出向くことになります。

ゴミの収集日にあわせて遺品整理を行うことにより整理と廃棄を一度に済ますことが可能です。

遺品整理の前にゴミの収集日を確認しておきましょう

(5)業者に依頼した方がいい遺品もある

これも少し前日しましたが、全部を自分たちで遺品整理を行おうとすると非常に手間を感じるかも知れません。

自分達で整理や処分するには品物が大きすぎる場合や処分方法が分からない場合などは業者に依頼して手間を省きましょう。

何もかも一人で行おうとはせずに上手く業者の力を利用するも効果的です

遺品整理が終わった実家 どう管理する?

遺品整理を行う場合、実家をきれいにすることができたら次にどのように管理していくかを考える必要があります。

では、実家を管理する方法にはどのような方法があるのでしょうか?

ここからは、遺品整理を行った後の管理方法について解説します。

(1)自分で管理できるなら管理する

自分達で管理できるなら自分たちで管理した方が最もコストがかかりません

月に一度か二度実家を訪問し、換気や簡単な掃除、雑草の草取りなどをおこないます。

あわせて、修繕箇所などをチェックしメンテナンスも行わなければいけません。

実家が近くにあればそう手間になる作業でもありませんので、自分で管理する方法がおすすめです。

(2)不動産業者に依頼する

実感が遠方にありなかなか出向けないという人は不動産会社の管理サービスを利用してはいかがでしょうか?

不動産会社が空き家を定期的に訪問し、換気や修繕箇所のチェックなどを行います。

費用は不動産会社によって異なりますが、月額1万円程度でサービスを提供しているのが一般的です

費用は少しかかりますが、実家をきちんと維持管理する方法としては効果的な方法といえます。

(3)管理が難しいなら売却も効果的

管理が難しいと考えるのであれば、売却してしまうことで管理の手間を無くすことが可能です。

管理を行い続けると、固定資産税などのコストも毎年かかってきますが、売却することでさまざまなコストも支払う必要がありません。

実家なので売却するのには抵抗があるかもしれませんが、手法としては売却も効果的です

(4)自分たちで住むのもベター

せっかくですので、引っ越して自分たちで住む方法もとることができます。

現在賃貸に住んでいる場合は家賃の支出を無くすことも可能です。

テレワークなどを積極的に取り入れることにより、自宅に居ながら仕事が可能な人やフリーランスの場合も少し実家が遠方にあったとしても実家を住まいとして利用できるかもしれません。

自分達で住むことで、実家を受け継ぐことができますので、もし実家が先祖代々の土地であるとすれば、自分たちの引き継ぐことができます。

まとめ

遺品整理は、頻繁に行うものではありませんので比較的なじみがうすかもしれません。

しかし、親と同居するケースが非常に少なくなっている昨今遺品整理を行うケースは年々増えています。

遺品整理は業者に依頼するのもいいし、自分たちで行うことも可能です。

実家の遺品整理を行う場合には、自分たちでできる程度の量かどうかを確認します。

実家までの距離は自分たちでやるのに負担にはならないか等といった点を考慮しながら、自分たちで行うか業者に依頼するかを判断する必要があります。

遺品整理を行う場合は、この記事などを参考にしてスムーズで手間と費用がなるべくかからない方法を選択するようにしましょう。

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