木造住宅の解体費用の相場や内訳は?解体費用を安くするポイントも解説

空き家相談

木造住宅 解体費用

空き家となった実家を筆頭に、住んでいない家を所有している人も多いのではないでしょうか?

空き家となって今後利用することがないような場合、一番に考えるのは解体です。

しかし、空き家などに多い木造住宅を解体する場合、どの程度の費用がかかるか不安な気持ちや、解体までの手順を知りたいなど多くの悩みが考えられます。

この記事では、木造住宅を解体する場合の費用や手順などについて詳しく解説します。

木造住宅を解体する場合にはどのような手順が必要?

木造住宅を解体する場合、どのような手順で解体するのかといったところからしっかりと理解しておく必要があります。

木造住宅を解体する場合の手順について解説しましょう。

(1)見積もりの提出と業者選定

木造住宅の解体といってもどのくらいの費用がかかるのかが全く理解できないという人が多いでしょう。

木造住宅の解体など、一生に一度行うかどうか、実際に木造住宅の解体など行ったことがないという人がほとんどの中、周辺にいる人もほとんど経験がありません。

せっかく経験者から話を聞いても、解体の費用は土地の形状や建物の状態によっても大きく異なりますので、解体経験者の話とは異なる状況の可能性も考えられるのです。

解体も行うと決めた場合、どの程度の金額になるかをきちんと理解するためには解体業者に依頼し、見積金額を取りましょう

見積金額にある程度納得ができると、その業者と解体契約の契約を締結し、解体に向けてスケジュールの決定などを行います。

解体金額の把握と業者の選定、工事の発注が大きな最初のステップです

(2)近隣のあいさつなど解体前の準備

業者を見つけ請負契約を交わし、解体工事の日程がある程度スケジュール化されると解体工事に向けた準備が必要です。

全てを業者任せにはせずに自分たちでできることはやっておくことが、スムーズな解体工事へと繋がります

自分たちでやった方がいい解体工事前の準備として真っ先に挙げられるのが近隣への挨拶です

どんな優れた業者が解体工事を行ったとしても騒音や解体中のほこりなどは起こりえます。

これらの問題により迷惑をかける恐れがある近隣住民へあらかじめ挨拶を行うことにより、近隣住民の悪感情をやわらげることができるでしょう。

解体業者が挨拶まで行ってくれる場合もありますが、やはり自分たちであいさつする方が近隣住民も協力しようという気持ちになりやすいといえます。

(3)解体工事

いよいよ解体工事に入ったらあとは解体業者任せにしてもいいという訳ではありません。

何回かは直接解体工事中の現地へ出向き、状況を確認することをおすすめします

実際に解体工事に入ったら、見積もり時には気づかなかった問題が発生する場合も考えられるのです。

現地を確認しておき、解体を行っている職人さんと話すだけでも現在の状況がストレートに把握できます。

スムーズに解体工事が行われているか、思った以上に騒音は出ていないのか、ほこりが近隣に舞い散っていないのかといった点を現地に出向き確認しておきましょう。

(4)廃材などの処理及び整地

解体工事が完了すると、廃材の処理や整地などにとりかかります。

特に近年廃材処理などに関して規制が厳しくなっており、一気に解体を行ってしまうミンチ解体などはできなくなっているのが現状です。

廃材処理などの手続きが法的にできているかどうかといった点など、解体業者に確認し、後々問題にならないように注意しておきましょう

また整地作業に関しても多少騒音が発生します。

スケジュールが順調なのかどうかも含め、一度は整地中の現地を確認することがおすすめです

このような段階を経て木造住宅の解体工事が完了となります。

およそ解体工事開始から完了まで、状況によって異なりますが2~3週間程度の期間で解体工事が完了するのが一般的です。

木造住宅の解体工事にかかる費用や内訳は?

木造住宅における解体工事の手順について解説しました。

およそ2~3週間程度で解体工事の期間を見ておけばいいのですが、実際にどのような費用がかかるのでしょうか?

また、どのような工事に関する費用がかかるのでしょうか?

木造解体工事の内訳や費用面について解説します。

(1)アスベストの調査や撤去工事

近年、新たに解体工事を行う前に必要となるのがアスベストに関する問題です。

発がん性のリスクがあり現在使用禁止となっていますが以前の建築物にはアスベストが含まれている場合があり調査を行う必要があります

アスベスト調査を行い、アスベストが発見された場合撤去作業を行わなければいけません。

費用はアスベストの使用量によって大きく異なり数百万円規模で発生する場合も考えられます。

アスベストが発見された場合は費用だけではなく工事期間が延長されることもありますのでしっかりと理解しておきましょう。

(2)庭木など付帯設備の撤去

解体工事は木造建物本体の解体工事だけではありません。

付属されている設備の解体工事も必要となります。

付帯設備には、庭の樹木、倉庫、ブロック塀などが挙げられるでしょう。

解体業者を選定する際、解体業者のHPなどを見てみると、非常に安い金額が記載されているのに実際に見積もりすると想定よりも高かったということがあります。

これは、HPなどの解体費用にはこのような付帯設備の解体費用が入っていないことがあるからです。

広告の見積もり費用に惑わされず、付帯設備まで入った場合の費用をしっかりと理解しておくこともポイントといえます

(3)申請費用などの諸費用

解体工事は自治体への申請などを行う必要があります。

これらの申請に関しての費用が発生しますので、見積金額の中に申請費用などが入っているかどうかを確認しておきましょう

また、前述した近隣へのあいさつ廻りの際、なにか粗品やお菓子でも準備しておくだけでも印象は大きく異なります。

このような費用に関しても諸費用の中に入れておくことにより、余計な出費と感じることがなくなるでしょう。

(4)木造住宅解体の相場はどれくらい?

これらの内訳を踏まえた上で、木造住宅の解体工事にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?

搬出される廃材の量や形状、地域などによっても大きく異なります。

また、前述しましたがHPなどで記載されている金額は付帯設備工事や諸費用が含まれていない場合もあり、あまり参考にならないこともあるでしょう。

では、大まかな木造住宅解体における相場はどの程度なのでしょうか?

一般的には木造住宅の解体工事に関する相場は、さまざまな費用を含めると坪単価5万円前後が相場といわれています

およそ5万円前後を目安とし、極端に高い場合や安い見積もりが出た場合は、内訳をよく精査する必要があるでしょう。

木造住宅の解体費用を安く上げる方法

木造住宅を解体する場合の手順や費用面について解説しました。

費用面での相場はわかりましたができれば安く質の高い解体工事を誰もが望むことでしょう。

では、解体工事を安く上げる方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

解体工事を安く上げる方法について解説します。

(1)解体の費用は複数の業者からもらう

解体の費用を見積もり依頼する場合は、複数の解体業者から見積もりを取りましょう

解体の費用は業者によっても異なります。

どこも同じではありません。

もちろん解体業者によってサービス内容も異なりますので、内容の把握も必要になるでしょう。

1社だけの見積もりで判断してしまうと、その見積もりに対し妥当性があるかどうかがわかりません。

複数社から見積もりを取り、一番コストパフォーマンスの高い解体業者を選定することでコストダウンが図れます

(2)自分で処分できるものは前もって処分する

自分で処分できるものは前もってできるだけ処分することにより解体費用のコストを下げることができます。

例えば庭にある倉庫を前もって処分することや室内の家具をなるべく少なくしておくといった対策によりコストダウンが図れるでしょう

全てを解体工事に任せてしまうと、当然ながら大きな金額となりますので、自分が行うことでコストダウンが図れるのであれば前もって処分しておくことも効果的です。

(3)自治体の補助金などを有効活用する

現在、空き家の増加が社会問題化しており、管理できていない住まいなどに関しては行政の指導がより厳しいものとなっています。

このような現状の中、住まいの解体において自治体によっては補助金を出していますので、このような補助金を活用することも効果的です

ただし、補助金を出しているかどうかは自治体次第となりますので、自治体のHPなどで確認してみましょう。

木造住宅を解体し、更地になったあとの活用方法について

ここまでは、木造住宅の解体にかかる費用や手順について解説しました。

では、解体し、更地となった後にどのような活用を行うのかといった点についても考えておく必要があります。

ここからは、解体後の活用方法について解説しましょう。

(1)駐車場として利用する

最もポピュラーな活用方法として挙げられるのが駐車場としての活用です。

木造住宅を解体し更地としてしまうと、宅地の時よりも固定資産税が増加します

高くなった固定資産税をカバーするためにも駐車場として活用しその土地で収益を上げる方法を検討する必要があるでしょう。

駐車場としての利用は、大掛かりな工事の必要はありませんし、そう手間がかかるものではありません。

需要があれば一定の収益が見込めます。

(2)売却する

駐車場などとしての運用が期待できない場合、いっそのこと売却して現金化することも可能です。

木造住宅があるときよりも、整地され、きれいな土地となった方が高く売却できる場合もあります。

活用のできない土地をずっと保有していても、固定資産税や除草など維持管理のコストがかかるばかりです。

いっそのこと売却してしまい、現金化することで今後かかってくるコストを削減することができます

(3)農地として利用する

自分たちで農地として利用することも可能です。

農地転用の手続きができると固定資産税が安くなることも考えられます。

農地として作物を育てることで新たなライフスタイルを構築することも可能です。

農地としての利用も効果的といえるでしょう。

(4)建て貸地として賃貸に出す

建て貸地として賃貸に出してもいいでしょう。

建て貸地とは土地の所有者が借主の要望する建物を建築して賃貸借契約を交わす手法です。

一般的には長期の契約となりますので、長期的な収益が期待できます。

建築費用がかかることを気にするかもしれませんが、借主が協力金といった名目で貸主に渡すことや敷金などを建築資金に充てるケースが一般的です。

つまり、余計なコストをかけることなく土地を賃貸し、長期間の家賃収入を得ることができます。

まとめ

木造住宅の解体工事における手順や費用などについて解説しました。

おおよその期間は2~3週間程度、工事費用は坪単価5万円程度を目安として業者選びをすることにより、一般的な業者さんを選ぶことが可能です。

この相場より極端に安い場合などは、一度工事内容を精査する必要があるかもしれません。

見積もりは複数業者に依頼することや自分でできる処分は自分で行うことでコストダウンを図ることが可能です。

木造住宅の解体を検討している方はぜひ、この記事を参考にしてはいかがでしょうか?

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