実家売却前に片付けが必要な理由とは?片付けの手順も解説
「実家にまだ荷物が残った状態で売却できるのか?」、「荷物を片付けるのは売却前?売却後?」実家の売却を検討している人は、
片付けについて悩んでいる人は多いのではないでしょうか?
空き家になっている実家には荷物がまだ残っていることが多く、売却の際残っている荷物をいつ片付けたらいいのかが所有者の悩みどころです。
実家の売却において荷物は売却前に片づけておいた方が売却に有利といえます。
この記事では、実家の売却前に荷物を片付ける必要性や、売却前に荷物を片付けておくメリットや片付けの手順について解説します。
実家売却前に片付けが必要な理由とは?
実家の売却において、荷物は実家売却前に片付けておいた方がいいでしょう。
それにはいくつかの理由があります。
ここからは、実家売却前に荷物を片付ける必要性について解説します。
(1)何もない状態の方が売れやすい
荷物がある場合と荷物がない場合、一般的に、荷物がない状態で実家を売却する方が売れやすいといわれています。
不動産に売却において、購入を希望する人は内覧を求めます。
実家がすでに築年数が経過しており、解体して新しい家を建てる予定の人であるならば荷物があっても大きな問題はありません。
しかし、実家がまだ新しく、そのまま居住することを目的とされる場合は、室内がどのような状態なのかというのは購入希望者が知っておきたいポイントです。
荷物がないほうが、内覧において自分たちが購入した後のイメージが想像しやすくなります。
荷物があると、少しごちゃごちゃした感じになり、マイナスイメージになってしまうこともあるでしょう。
部屋内覧に備えて、荷物は片づけておくことがおすすめです。
(2)売れてからバタバタする必要がない
荷物の片付けは、思った以上に労力がかかります。
特に自分たちで片付けるとなると、思わぬところで手間がかかってしまうことも想定しておかなければいけません。
売れてしまってからだと、引き渡しまでには片付ける必要があります。
引き渡しまでの期日が短ければバタバタしてしまうことになってしまい、時間がないため業者に依頼することになり、余計なコストがかかるかもしれません。
少し余裕をもって実家の荷物を片付けたいのであれば、売却前から片付けておく必要があります。
(3)荷物整理に余裕ができる
実家の荷物片づけは、単純に家具などを捨てればいいというものではありません。
なかには貴重品や、思い出の品物などがまだ残っている場合も考えられます。
実家の荷物を片付ける際は、きちんと仕分けする時間も含め時間が必要です。
荷物整理にまだ余裕がある実家売却前に行うほうがいいでしょう。
(4)火災や盗難リスクを予防できる
実家に荷物が残った状態で空き家となっている場合、注意しなければいけないリスクがあります。
盗難と火災です。
まだ荷物が残っている実家が空き家となっていると、残っている家具や家電が盗難される可能性が考えられます。
長期間の空き家状態であるならば、空き家ということが周囲に広まっているかもしれません。
空き家状態が長ければ長いほど、盗難にあってしまう可能性が高くなってしまうでしょう。
もうひとつのリスクである火災については、これも空き家状態が長く続いていると、不法侵入された場合、火の不始末や放火といったことが考えられます。
これも実家の空き家状態が長ければ長いほどリスクは高まりますので、片付けておくことにより、これらのリスクを抑えることができるでしょう。
実家売却前に片付けるメリットとは?
実家の売却前に荷物を片付ける理由について解説しました。
さらに実家の片付けは、売却においてもいくつかのメリットがあります。
ここからは実家を売却するにあたり、売却前に実家を片付けるメリットについて解説します。
(1)部屋自体が広く見える
部屋自体が広く見えることが大きなメリットのひとつです。
荷物が多ければ多いほど部屋を内覧する際に、部屋の中が狭く見えてしまいます。
いくら室内が整理されている状態であったとしても、家具などが残った状態の家と、何もない状態の家を比較すると、何もないほうが部屋全体は広く見えるでしょう。
多くの人は、広い家でゆったりとした生活を望んでいます。
荷物がないことにより、部屋を広く見せ、購入意欲を増すといったメリットを得ることができるでしょう。
(2)いつでも内覧することが可能になる
実家を売りに出すと、前述したように内覧を希望される購入希望者に対して内覧を行わなければいけません。
基本的に、不動産業者が立ち合って購入希望者は室内を内覧します。
しかし、購入希望者の内覧は一回だけとは限りません。
やはり、一生に一度歩かないかの大きな買い物です。
ときには複数回の内覧を希望されるかもしれません。
その際、荷物がない状態だと、自分たちだけで内覧してもらうこともできるようになります。
家具などがまだある場合だと、複数回の内覧でも不動産会社が立ち会ったうえで内覧しなければいけません。
そのため、不動産会社のスケジュールが調整できず内覧ができない場合も考えられます。
荷物がない状態だと、購入希望者だけでも内覧してもらうことが可能となりますので、売却前に荷物を片付けておくメリットといえるでしょう。
(3)遺品などが内覧にマイナスポイントとなる場合がある
実家に荷物が残っている場合、購入希望者が内覧するときにちょっと気になるものがあります。
遺品です。遺品や仏壇などは実家に残っていることも多く、購入希望者によっては、少しマイナスポイントになることがあります。
遺品なども売却前にしっかりと片付けておくと、内覧があった場合でもお互いに遺品を気にすることが無くなるでしょう。
(4)募集の画像などが撮りやすい
実家を売却する際に必要なのが募集作業です。
募集方法ではインターネットへの掲載が多く利用されています。
インターネットへの掲載では、部屋の外観や内装の画像を複数掲載できると内覧や成約の確率は大きく高まるでしょう。
募集の画像は、購入希望者の購入意欲を高めるのに非常に重要な材料となります。
荷物がある状態での室内画像だと、プライバシーにかかわるものが残っており、画像を撮りたくても撮れない個所があるかもしれません。
荷物がなければ、いろいろな個所の画像が準備でき、購入希望者の興味が高まることが想定されます。
募集の画像が撮りやすい点も大きなメリットです。
実家売却前に片づけを行う手順について
実家売却前に荷物を片付けておくのは必要であり、売却においても大きなメリットがあることを解説しました。
実家売却前に荷物片付けを順調に行うためにいくつかの手順を抑えておくと、スムーズであまりストレスを感じずに実家の片付けをすることが可能です。
ここからは、実家売却前の片付け手順について見てみましょう。
(1)片付けの順番を決めておく
片付けの順番を決めておきましょう。
どの荷物も同じように処分すればいいというものではありません。
片付けには、可燃ごみや不燃ごみなど処分するものだけではなく、遺品や貴重品など残しておくものもありますので、きちんと分類する必要があります。
荷物の整理と片付けの順番を片付け前に決めておくと作業が効率的になりやすいといえるでしょう。
(2)スケジュールを決める
スケジュールを前もって決めておかなければ、ダラダラと間延びしてしまうことも考えられます。
ある程度片付けの順番が決まると次に行うのがスケジュール設定です。
これは、自治体のごみ捨て日なども関連してきますので、「この日に可燃ごみを捨てる」、「この日に粗大ごみを捨てる」といったスケジュールを決めます。
完了までのスケジュールを組んでおくことで、効率的に実家の荷物を片付けることができやすくなるでしょう。
(3)自分たちで行う場所と業者に頼む場所を決めておく
荷物の中には、非常に大きく、自分たちで片付けを行う場合、非常に手間と労力がかかる場合があります。
なるべくコストはかからないようにしたいものですが、どうしても自分たちでできない場合は業者に頼みましょう。
自分たちで片付けできる部分は自分たちで片付けておき、片付けできない部分は業者に依頼することで効率的に実家を片付けることができます。
(4)片付け前には近隣に挨拶をしておく
実家の片付け作業中には、ときには大きな音が出る場合もあります。
またホコリが舞い、荷物の搬出に車の出入りが頻繁になるかもしれません。
片付けにおいては、近隣住民に迷惑をかける可能性があります。
片付け前には近隣にあらかじめ挨拶しておきましょう。
前もって挨拶しておくことで余計なトラブルを防ぐことと、近隣住民からのクレームで作業を中断しないためです。
売却においても不特定多数の人が内覧に訪れ、近隣住民に迷惑をかける可能性がありますので、少しでも迷惑をかけないように配慮しておきましょう。
実家売却前の片付けで押さえておくべきポイント
実家売却前の片付けなどは、誰もが慣れているというわけではありません。
はじめて実家の片付けをするので、どうしていいかわからないという人も多いのではないでしょうか?
実家売却前の片付けにおいてどうすればいいかわからない人のために押さえておくべきポイントを解説します。
(1)貴重品と処分品をきちんと整理しておく
貴重品や処分品を片付け前にきちんと整理しておきましょう。
ここでの貴重品とは、貴重品や思い出の品物なども含まれます。
貴重品を処分してしまうと、後々大きな後悔に繋がってしまいます。
間違えて貴重品を捨てないように、段ボールなどに仕分けしておき、捨てるもの、残しておくものをだれもがわかる状態にしておくことがポイントです。
(2)片付けによるトラブルが起こるケースを知っておく
荷物の片付けには、いくつかのトラブルが起こる可能性が考えられます。
ご近所トラブルや間違った処分など、起こりやすいトラブルを前もって知っておくことが予防に繋がります。
片付けにおけるトラブルは、ブログやSNSで見ることができますので、いくつかの事例を見て、予防対策を考えておきましょう。
(3)時間がかかるなら業者に依頼する
どうしても片付けに時間がかかる場合や、自分たちで片付けるには場所が遠い場合などは、業者に依頼しましょう。
業者に依頼することで費用はかかりますが、売却において支障が無くなる点や、自分たちの労力が省けます。
忙しい人などにはおすすめです。
(4)自治体のごみ収集日をチェックしておく
荷物を処分する場合、自治体のごみ袋に入れて廃棄するものも多いのではないでしょうか?
自治体のごみ収集日はあらかじめ定められており、いつでも捨てていいというわけではありません。
ごみ収集日をチェックせずに片付け作業を行ってしまうと、ごみ処分の日にまた実家を訪ねることになるかもしれないでしょう。
あらかじめごみ収集日をチェックしておき、その曜日に片付けを行うことで効率的に片づけたごみをすぐに処分できます。
片付けのために何回も実家を訪問しなくていいように自治体のごみ収集日をチェックしておきましょう。
まとめ
実家を売却しようと検討している人は、実家売却前に片付けを行っておく必要があります。
荷物が置いてある状態でも売却の募集を行うことは可能です。
しかし、売却前に荷物を片付けておくことにより、募集においてもさまざまなメリットを受けることができます。
実家売却前の片付けではしっかりと手順を踏んで押さえておくべきポイントも把握していると、スムーズでストレスが少なく片付けができるでしょう。
あせって、貴重品を間違って捨てないように、余裕のあるうちに片づけを行っておくことが重要です。