田舎の実家を再生するリフォームのポイントと注意点
田舎の実家を相続した場合、空き家状態のままだったとしても定期的な管理が必要になります。
せっかく田舎の実家とはいえ不動産を手に入れたのですから、何か有効活用したいものです。
田舎の実家を有効活用する際に、まずはリフォームによって田舎の実家をきれいにすることを検討する人が多いのではないしょうか?
しかし、田舎の実家におけるリフォームにはメリットもありますがデメリットもありますので、双方を認識しリフォームを判断しなければいけません。
この記事では、田舎の実家をリフォームすることのメリットやデメリット、リフォームを行う場合のポイントなどについて詳しく解説します。
目次
田舎の実家をリフォームするメリットとは?
まず知っておきたいことは、田舎の実家をリフォームすることによるメリットです。
田舎の実家をリフォームする場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
(1)活用の幅が広がる
活用の幅が大きく広がります。
自分たちの住まいとして利用もできるし、セカンドハウスとしての利用も考えられるでしょう。
また、賃貸として貸し出すことも可能です。
田舎の実家を相続した場合、特に手を入れることもなく、人が住んでいた以前の状態のままになっていることが多いので、有効活用するためにはリフォームが必要になります。
逆に、リフォームしなければ有効活用することは難しくなってしまい、空き家状態のまま放置することにもなりかねません。
リフォームすることにより活用の幅が大きく広がるといえるでしょう。
(2)生まれた家をそのまま再生できる
田舎の実家ともなると、自分たちも幼少期や学生時代などを過ごしたことのある思い出の場所かと思います。
田舎の実家を空き家状態のまま放置してしまうと、あっという間に劣化が進んでしまうでしょう。
思い出の実家がお荷物的な存在になってしまいます。
売却や解体などを検討する場合でも、思い出の実家が無くなることになりますので、さみしさを感じるかもしれません。
田舎の実家をリフォームすることにより、田舎の実家を残したまま再生することに繋がります。
(3)建替え不可の場合でも活用ができる
田舎の実家などは、築年数が古い場合も多く、何十年も前に建てられたといったケースも見受けられます。
田舎の実家が新築されたときは、建物を建築することができた土地でも、長い年月の間に建物を建てることができない土地になっている場合があります。
このような土地では田舎の実家を解体してしまうと、次に建物を建てることができないのです。
このような状況になっている場合、田舎の実家をリフォームして活用することができます。
壊してしまうと建物を建てることができない土地を、リフォームによって引き続き有効活用することが可能です。
(4)建替えよりも費用がかからない
田舎の実家をいったん取り壊して建替えを検討している場合、解体費用と建築費用を考えておかなければいけません。
何千万円といった費用がかかることになるので非常に大きな負担になってしまいます。
田舎の実家をリフォームする場合も、場合によっては多額の費用が必要です。
しかし、一般的には建替えよりも費用がかからないケースがほとんどなので、費用面において大きなメリットとなるでしょう。
田舎の実家をリフォームする場合のデメリットとは?
田舎の実家をリフォームすることはメリットばかりではありません。
デメリットもありますので、デメリットもしっかりと理解しておく必要があります。
ここからは田舎の実家をリフォームする場合のデメリットについて解説しましょう。
(1)大きな費用になることもある
先ほど、メリットで建替えほどの費用はかからないと述べました。
しかし、リフォームの内容次第では、非常に大きな費用がかかってしまいます。
リフォームの最中にリフォームを考えていない場所に不具合を見つけることもあり、想定していた予算よりも、大きくなってしまうこともあります。
リフォームに対する費用面がかかってしまうことがデメリットといえるでしょう。
(2)リフォームしたくでもできない箇所がある
田舎の実家は、築年数が古い場合も多く、建物自体の問題により、リフォームしたくてもできない個所が出てきてしまう場合があります。
無理やりリフォームできるケースもありますが、かなり大きな費用になってしまうことも考えられるでしょう。
例えば新しい設備を導入したくても建物自体の強度が弱い場合などが挙げられます。
建替えの場合は、新たにつくりかえることになりますので、リフォームよりも比較的自分の思う通りの住まいに近づけることが可能です。
建物の築年数や強度によってリフォームできない個所が出る点もデメリットとなるでしょう。
(3)必ず活用できるとは限らない
例えば、田舎の実家をリフォームして賃貸に出したいと考えている場合、リフォームしたから必ず賃貸に出せるかどうかはわかりません。
つまり必ず活用できるわけではない点もデメリットといえます。
特に賃貸の場合、そのエリアに賃貸の需要がなければ、いくらリフォームしたところで貸すことができるとは限らないのです。
自分たちで住む場合や、セカンドハウスとして利用する場合は、田舎の実家を活用することはできるのですが、賃貸に出して収益を得る場合は、目的が果たされないこともあります。
これもデメリットといえるでしょう。
(4)築年数は変わらない
いくらリフォームしても変えることができないものとして挙げられるのが築年数です。
築年数だけはどうしても変えることはできません。
賃貸として貸出したい場合、入居希望者が注目する点のひとつが築年数です。
どうしても築年数が新しいほうを好まれることが多く、いくらリフォームしても築年数が古すぎると需要は少なくなってしまいます。
これもデメリットのひとつとして挙げられます。
リフォームするときに注意しておきたいポイントとは?
実際に田舎の実家をリフォームする場合、注意しておかなければいけないポイントがいくつかあります。
注意するポイントをしっかりと抑えたリフォームが必要といえるでしょう。
ここからは、田舎の実家をリフォームする際の注意点について解説します。
(1)構造上の耐久性を理解する
建物の耐久性をしっかりと理解してリフォームを行います。
築年数が古い建物は、築年数が新しい建物と比較すると、耐久性が弱くなっている場合があります。
デメリットでも述べましたが、リフォームしたくても構造や耐久性の問題により、リフォームできない場合があるのです。
前もって、構造や耐久性をしっかりと調査したうえでリフォームに取り組まなければ、リフォームの途中で不具合が発生することになるでしょう。
リフォームを行う前に住宅診断などで現在の耐久性などをしっかり調査した上で、リフォームに取り組むと、のちのちのトラブルを防ぐことに繋がります。
(2)見えない箇所の修繕がかかる場合がある
当初リフォームを予定していなかった個所に不具合が発生することも考えられます。
リフォーム前にきちんと調査しておかなければ、例えば床を取り除いたときに、新たな不具合を発見するといったことにもなりかねません。
リフォームを行う前に見積もりを出しますが、チェックが甘いときに起こりやすい事例です。
十分な調査を行ったうえでリフォームの内容を決定することが大切なポイントといえます。
(3)コストとのバランスを考える
リフォームは、やろうと思えば費用がいくらでもかかってしまいます。
セカンドハウスとして1年の間に数日しか利用しない田舎の実家に何千万円といった費用をかけることにもなるのです。
また賃貸として貸し出す場合も同様で、あまり家賃が高くないエリアに高級住宅並みのリフォームをしたとしても高級住宅並みの家賃を回収できません。
リフォームする場合は、使用目的と、コストとのバランスを明確にしておく必要があるといえるでしょう。
(4)近年は古民家風のリフォームも人気
近年は田舎の実家でスローライフをおくりたいといった需要も多くなっています。
つまり、リフォームにそこまで費用をかける必要はなく、古民家風のつくりにすることで賃貸として貸し出すこともできるようになっているのです。
築年数の古さ逆手に取り、古民家風のリフォームを行うことにより、新たな需要を取り入れることも可能といえます。
リフォームにかかる一般的な費用はどのくらい
田舎の実家をリフォームするとなると一番気になるのがやはり価格面ではないでしょうか?
リフォームは、築年数やリフォームを行う場所によって費用が大きく異なります。
ここからは、田舎の実家をリフォームする場合の全体的な費用相場や築年数ごとの費用相場について詳しく解説しましょう。
(1)田舎の実家をリフォームする場合の費用相場は?
築年数や田舎の実家の状態によって費用相場は大きく異なります。
またリフォームする内容によっても異なるため一概にはいえませんが、一般的には100万円~1,000万円程度を見込んでおく必要があるでしょう。
しかし、金額の幅が大きいので、どの程度の資金を準備して良いかがわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこでもう少し金額の目安をつけるために築年数によるリフォーム費用の目安を紹介します。
(2)築10年程度のリフォーム費用相場
築10年程度のリフォームとなると、基本的にまだまだきれいな状態でありますので、そこまで大きな金額をかける必要はないケースが多いといえます。
おおまかには水廻り部分の部分的な交換などがメインとなり100万円前後の手直しで十分リフォームは可能です。
(3)築20年程度のリフォーム費用相場
築20年ともなると、水廻りが老朽化し、クロスなども汚れてしまうことも多くなっています。
外装なども貼替などが必要な時期となりますので、水廻りの交換や屋根・外壁塗装などのリフォームが必要です。
クロスなどの全部張り替えることができるとイメージは大きく変わります。
300万円から500万円程度のリフォーム費用を見込んでいくといいでしょう。
(4)築30年程度のリフォーム費用相場
築30年程度のリフォームとなると、給排水管の老朽化や内装の全体的な交換も必要となります。
30年前の間取りだと、今のニーズに合わないこともあり、間取り変更も含めた全体的なリフォームが必要です。
1,000万円前後の費用がかかることもあり、非常に高額な資金準備が必要となります。
まとめ
田舎の実家をリフォームすることにより活用方法が広がり、建替えよりもコストがかからないといったメリットがあります。
しかし、大きな費用がかかる場合もあり、必ずすべてがリフォームできるわけではないといった注意点もありますので双方を理解した上での対応が必要です。
リフォームするときに注意しておきたいポイントや費用の相場などをこの記事で解説しました。
田舎の実家をリフォームして活用しようと検討している人は、是非この記事を参考に
してはいかがでしょうか?