空き家に害虫発生!害虫の種類、駆除と対策のコツも解説
空き家の管理ができておらず、長いこと放置している人も多いのではないでしょうか?
空き家を管理せず放置していると、いくつかの被害を空き家が受けることになるのですが、害虫の被害もその一つです。
害虫が発生すると、空き家だけではなく近隣住人にまで迷惑をかけることになってしまうでしょう。
では、空き家を放置することによって起こりうる害虫被害にはどのようなものがあるのでしょうか?
また、害虫被害に対する予防対策や駆除方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
空き家を放置したことによる害虫の被害について解説します。
空き家に出やすい害虫とその害虫がもたらす被害とは?
一言で害虫といっても害虫の種類はさまざまです。
空き家に出やすい害虫にはどのようなものがあり、どのような被害をもたらすのでしょうか?
空き家に出やすい害虫の種類と被害について解説します。
(1)ゴキブリ、ハエの被害
害虫といわれて最初に思いつくのは、ゴキブリやハエという人も多いでしょう。
実はゴキブリやハエは、空き家の場合、頻繁に発生するものではありません。
発生するのは生ゴミなどを放置している場合などです。
ゴキブリやハエが発生する条件は、餌となるものがあるのかどうかといった点にあります。
ゴキブリやハエは、餌があるところに発生し、その場所に卵を産んで繁殖させます。
気づいたときにはすごい数のゴキブリが繁殖していることも少なくはありません。
しかし、空き家自体にダメージを与えることはありませんが、被害として衛生面で不安を感じることが一番考えられます。
基本的に空き家の場合は、餌となるものが無ければ繁殖はしません。
しかし空き家に餌となるものを放置しておくと、気づいたらゴキブリやハエだらけということにもなる可能性も十分あります。
(2)シロアリ被害
害虫の中で、空き家に大きなダメージ与えてしまうのがシロアリ被害です。
シロアリの発生条件もエサを求めてということになりますが、木材を食べる上に湿った木材を好みます。
空き家は、きちんと管理されていないと、換気がされず湿気があることが多いのでシロアリの発生条件を満たしやすくなってしまうのです。
しかも空き家なので、異変に気付かず耐久性に影響を与える位までシロアリに木材を食べられてしまうことだってあるでしょう。
特に昔の家ともなると、金具を使用している可能性は低いので、木材にダメージを負ってしまうと一気に耐久性に影響が出てしまいます。
最も注意しておくべき害虫被害のひとつがシロアリ被害です。
(3)猫やねずみの被害
これは害虫というよりも害獣の被害といった方が正しいかもしれません。
猫やねずみの被害です。
空き家で、侵入口が開いているような場合は、猫やねずみが入り込んで住み家としていることがあります。
これは寒さをしのいだり日中の陽ざしを防いだりとさまざまな理由によるものです。
猫やねずみは、自分たちで餌を確保するために近所の生ゴミやゴミ置場から餌を確保します。
それを空き家に持ってきますので、衛生的に非常に汚い状態になってしまうでしょう。
近隣住民へ迷惑をかけてしまうことにも繋がります。
また、猫やねずみは柱などを爪でひっかいてしまう、かじる等の行為によって柱にキズがついてしまいますので、これも大きな被害として挙げられる内容です。
(4)ハチによる被害
夏場によく見られるのがハチによる被害です。
空き家の中にハチの巣をつくりますが、空き家自体に直接的な被害を与えることはありません。
しかし、空き家だと誰もハチの巣に気付かないままどんどん大きくなってしまい、それに伴ってハチの数も増え、近隣へ被害を与えることになるでしょう。
近隣住民へ、大きな迷惑をかけてしまうことになるのです。
害虫が起きる原因には何がある?
空き家の状態を放置していると害虫が発生してしまう原因になり、さまざまな害虫の種類と被害について解説しました。
では、管理していない空き家では何が原因で害虫を発生させてしまうのでしょうか?
空き家において害虫が発生する原因について解説しましょう。
(1)清掃をしていない
空き家を放置していると当然ながら清掃などは行われません。
空き家だから掃除しなくても汚れないという人もいるでしょうが、空き家の清掃ができていなければホコリが溜まっていくでしょう。
ホコリを餌とするダニなどが発生する原因となります。
すると、ダニを餌として他の害虫が発生する要因になってしまうのです。
また空き家に誰も立ち寄らなければ、隙間などから猫やねずみが入り込みやすい環境となってしまいます。
清掃を行わないと、このような害虫被害となることがあるのです。
(2)換気をしていない
空き家を管理していなければ、換気ができず、空気の入れ替えなどができません。
こうなると湿気が溜まり、木材などが湿気を帯びてしまうのでカビなどを発生させる原因となります。
するとカビを餌とする害虫の発生要因となってしまう可能性もあるでしょう。
また、木材が湿気を帯びることで最も恐れる被害は、害虫被害で前述したシロアリの被害です。
湿気のある木材は、シロアリの最も好きな食べ物となってしまいます。
気づいたら、シロアリ被害で木材がぼろぼろになっていたということになるでしょう。
(3)水道を利用しない
空き家の状態だと水道を使用しません。
するとどうなるかといえば、水道の排水管から害虫が発生する原因となってしまいます。
実は水道の配水管には封水トラップという、水を溜めるスペースが設置されているのです。
封水トラップに水が溜まっていると、下水のにおいが上がってくることを防ぎ、害虫の侵入を防ぐといった役割を果たしています。
しかし、封水トラップの中に水が入っていないので、下水からゴキブリや小さいねずみ程度であれば入り込んでくるでしょう。
(4)誰かが忍び込み生ゴミを置きっぱなし
管理されていない空き家があると不審者の侵入も考えられます。
管理されていないので、誰かが忍び込んでいても一切気づかれず、そのまま住みつかれてしまうこともあるでしょう。
不審者が侵入するとゴミの放置、特に生ゴミの放置が害虫を発生させる要因となってしまいます。
生ゴミを狙ってさまざまな害虫が発生しますので、これも大きな要因となってしまうのです。
空き家の害虫発生対策 発生させない方法は?
ここまでは、考えられる害虫の種類や発生の原因などについて解説してきました。
では、どのような対策を行えば、害虫の侵入や被害を防ぐことができるのでしょうか?
ここからは、害虫の発生対策について解説していきましょう。
(1)清掃を定期的に行う
当たり前かもしれませんが、やはり定期的に掃除を行い、ごみやほこりを無くすことです。
荷物を全部引き払っており、一旦は掃除をしたとしても、前述したように長期間空き家に立ち入らないので、ホコリが溜まりダニが発生する原因となります。
すると、ダニからその他のさまざまな害虫が発生する要因ともなりますので、定期的な清掃により、ゴミやほこりを無くし清潔な状態を保ちましょう。
(2)換気も欠かさずに行う
換気も非常に大切ですので、空き家を訪問したときには必ず換気を行います。
空気の循環を行うことで、湿気を無くしカビの発生を抑えます。
カビもチャタテムシが好んで食べるのでチャタテムシからゴキブリやねずみが発生する可能性もあるでしょう。
換気を行い新鮮な空気を入れ、湿気を無くすことも害虫対策として効果的です。
(3)通水を行う
蛇口の水を流しましょう。
これは、キッチン、お風呂場、トイレ、洗面所等いわゆる水廻りと呼ばれる箇所は全てです。
水廻りの排水管には通常、封水トラップという水が溜まる個所があります。
封水トラップに水を溜めることで害虫の侵入を防ぐことが可能です。
しかし、空き家の状態が続くとこの封水トラップの水が蒸発し水が無くなってしまいます。
封水トラップの水切れが起こってしまうと、下水から害虫が入り込んでくるのです。
ゴキブリや小さいねずみ程度なら排水口から入ってくるでしょう。
空き家を訪問したら必ず通水を行い、封水トラップの水を溜めておかなければいけません。
(4)侵入口を完全に防ぐ
空き家のままだと、どこからか害虫や害獣が中に侵入していますが、当然ながら侵入口があるから中に入ることができるのです。
小さな隙間があっても、猫などは簡単に侵入することができます。
ねずみ程度なら更に小さな隙間でも、造作なく侵入できるでしょう。
一度空き家を見て廻り、害虫が侵入できそうなスペースがある場合は、完全に防ぎましょう。
(5)忌避剤を散布しておく
玄関先や空き家の周囲に忌避剤を散布しておくと猫などが寄り付きにくくなるでしょう。
忌避剤は、害虫や害獣の嫌がる臭いを発し、宅内に寄せ付けなくする効果を持っています。
このような忌避剤を散布することにより、害虫や害獣の侵入を防ぐことが可能です。
しかし、忌避剤はそう長い時間で効果を発揮するわけではありません。
特に雨の日が続いてしまうと、すぐに効果が薄れてしまうケースも考えられます。
また、害獣や害虫が忌避剤のにおいに慣れてしまうと、これも効果が薄れてしまうでしょう。
しかし、害獣や害虫の侵入には一定の効果を発揮しますので、空き家を訪れた際は、忌避剤を散布するといいでしょう。
害虫が出てしまった場合の駆除方法は?
では実際に空き家に害虫が繁殖してしまった場合、駆除しなければいけません。
この場合、自分たちで駆除するケースと専門業者に駆除してもらうケースの2種類が考えられますので、それぞれの特徴について解説します。
(1)自分たちで駆除する方法
自分達で駆除する方法があります。
市販の駆除剤を使うことにより比較的安価に駆除することが可能です。
しかし、シロアリなどの駆除やハチでもスズメバチなどの駆除に関しては専門業者に頼むことをおすすめします。
ゴキブリやねずみ程度であれば、薬剤の散布などである程度対応ができますので、コスト面を重視するのであれば自分たちで駆除してもいいでしょう。
(2)専門業者に依頼する方法
専門業者に依頼すると、再発まで防いでくれることもあります。
自分で駆除するには危険性が伴うスズメバチや、専門的知識が必要なシロアリなどは専門の業者さんに依頼して根絶する必要があるでしょう。
まとめ
空き家を放置していると、害虫が発生していることが良くあります。
害虫とは、ゴキブリ、シロアリやハチ、ねずみや猫といったものが挙げられますが、この記事では害虫ごとの被害や発生原因も解説していますので参考にしてください。
害虫が発生しない空き家の管理方法も解説しましたが、害虫対策の最も効果的な予防方法は、定期的に空き家に訪問することです。
併せて、今回解説したような管理を行うことで害虫の発生を抑えることができます。
空き家の劣化を防ぐためにも害虫の余計な侵入を防ぎましょう。